いつも誰かを支えているあなたへ

「頑張っても、頑張っても、うまくいかない。」
私は、この想いを何年も抱えていました。
利用者さんのために。チームや組織のために。家族のために。
相手を大切に思うほど、
「私がやらなければ…。」
と抱え込み、
思うようにいかないとイライラして、そんな自分を責める。
大切にしたい人たちなのに、ぎくしゃくしてしまう。
仕事でも家庭でも、同じ様な苦しさを繰り返していました。
もし今あなたが、
・「あの人にどう思われるか?」をグルグル考え、自分の本心がわからなくなってしまった
・「私がやらなくちゃ」と仕事や家族のことを抱え込んでしまう
・「私よりしんどい人はもっといる」と自分に言い聞かせるほど、実はしんどくなっている
・本当は優しく関わりたいのに、イライラをぶつけてしまい、
最終的には自分を責めて自己嫌悪している
そんな感覚を持っているとしたら、少し前の私と、とてもよく似ています。
そんな私も今は、
「自分を苦しめる考え方をしてるな。」
と、自分の考え方の癖に気づけるようになり、
冷静に対応していく力がついてきました。
無理にポジティブを演じることも、自分を追い立てることもなくなり、
自分を大切にすることが、相手を大切にすることにもつながっていく——
そのことを、身をもって知りました。
今は、子育て中のお母さんや福祉職のリーダーを中心に、
コーチング・カウンセリングを通して、
「あなたらしいやり方で
あなたのいきたい未来に向かう。」
そんなサポートをしています。
私の体験をお伝えする事で、少しでも力になれたら嬉しいです。
福祉現場のマネージャーとしての試行錯誤
福祉現場で働いていた頃、私には大切にしていた想いがありました。
「利用者さんには、やらされる、決められる様な日々ではなく、
可能な限り自分で選び、自分らしく生きてほしい。」
そのためには、スタッフ一人ひとりが利用者さんの可能性を信じ、
同じ方向を向いて支援することが大切だと考えていました。
初めてマネージャーを任された時、より良い支援を目指す気持ちが強いほど、
“できてない所ばかりが目に付く状態”
になり、部下への伝え方は次第にピリピリと厳しくなっていきました。
そうすると部下は萎縮してしまうと分かっていても、
「利用者さんに質の良いサービスを提供するためには、私が言うしかない!」
そんな想いから、私は心を鬼にして関わっていました。
中には、私に対して批判的な態度を見せるスタッフもいました。
そんな私をみかねて、上司から助言を受けることもありましたが、
当時の私は、
「私のやることなす事、みんな気に入らないんだ。
私だってやれる事全部やってるのに!
これ以上どうしたらうまくいくの?」
と、憤りを感じていました。
それでも仕事には大きなやりがいを感じていました。
先駆的な取り組みをしている事業所に
泊まり込みで学びに行ったり、
仕事が終わると自分の考えを
ノートに毎日書き出したり、
自分の中で納得する答えを探し求めました。
そんな中で理想や想いを仲間に伝え続けるうちに、
少しずつ理解を示してくれる仲間が増えていきました。
そして、利用者さんが輝く瞬間を仲間と一緒にみつけ、
喜び合える時間も増えていきました。
しかし、現実はそう甘くはありませんでした。
慢性的に人手不足な福祉業界で、長時間勤務。
仲間も身を粉にして仕事をしてくれているのがよく分かりました。
仲間の負担を考えるほど
「自分がやるしかない!」
と、仕事を抱え込むようになりました。
その結果、心も体も限界を迎え、
福祉現場を離れることになりました。
「前向きに切り替えても、切り替えても、なぜこんなに苦しいんだろう…。」
その答えは、当時の私には分かりませんでした。
助けてもらっているのに、消えなかった苛立ち
福祉現場に復帰し、結婚・出産を経て、子育てが始まりました。
夫は休みの日には一緒に育児や家事をしてくれましたが、
仕事が忙しくほとんど家にいませんでした。
やがて夫は激務の末に適応障害となり、無職に。
それでも私は、どこか安心していました。
ずっと一人で抱えていた家のことや子育てに、
夫が関わってくれるようになり、
私のイライラもひととき落ち着いたからです。
何より、すり減っていた夫の心身が、やっと休まる。
家族で過ごす時間が持てる。
経済的な不安がなかったわけではありませんが、
それよりも
「夫が居てくれる。」
という安心感の方が、
私の中では大きかったのだと思います。
けれど、根本的な問題は何も解決していませんでした。
夫との意見がすれ違い、喧嘩になる。
夫や両親、職場の人達など。
色んな人に助けてもらっているはずなのに、しんどい。
それにも関わらず、後悔する程、
夫や娘に怒ってしまう。
そんな自分が嫌になり、
「こんなに怒ってばかりいたら娘にも悪影響。夫にも嫌われる。」
「でも自分を変えられない。私はこのまま怒りをぶつけ続ける人生なの?」
と不安が湧いてきました。
それは、福祉職時代の自分と重なるものでした。
あの頃も、湧き上がる怒りを上手く扱いきれず、自己嫌悪。
今は、大切なはずの家族に、同じように怒りをぶつけてしまう。
相手も、場所も違うのに、怒りを持て余す自分だけは、
何も変わっていなかったのです。
人生のカラクリが解ける
そんな私が変わり始めたのは、国家資格である社会福祉士の
資格取得の勉強がきっかけでした。
「なんとか仕事や子育てをしながら合格できる方法はないだろうか。」
そんな想いでコーチングの考え方を勉強に取り入れました。
すると無事に試験に合格でき、
それ以上に大きなものを私は受け取ることになりました。
アドラー心理学をベースにしたコーチングを本格的に学ぶ中で、
今でも忘れられない言葉があります。
「人にダメ出しをして責めている人は、
実は自分に一番ダメ出しをして、自分を責めている。
延々そのループを続けている。」
その言葉を聞いた瞬間、
「あ、私ずっとこれだ!」
と腑に落ちました。
利用者さんのために。
部下のために。
夫のために。
娘のために。
そして自分のためにも。
もっと良くなるようにと願って、時に厳しく関わっていました。
厳しさそのものが悪いわけではありません。
けれど当時の私の厳しさは、
「私が言うしかない」という焦りから 来るものでした。
そして自分に対してこんな言葉をかけ続けていました。
「上手くいかないのは結局、私のせいだ。」
「言い訳は許されない。」
と。
更には
「一番、身近な自分に寄り添う事が苦しいループから抜け出す第一歩である。」
と知りました。
それは正に、私の人生のカラクリが解けていく瞬間でした。
それから私は、自分を責める代わりに、
自分に寄り添う言葉をかけ続けることを始めました。
もちろん、一度や二度で変われたわけではありません。
元に戻っては、また気づいて寄り添う。
その繰り返しでした。
けれど、少しずつ変化が訪れます。
まず変わったのは、人との関係ではなく、
「自分との関係」でした。
自分を追い立て続けることがグンと減り、 心に余白が生まれました。
その余白は、不思議なくらい人との関わり方にも表れていきました。
仕事では、利用者さんやご家族、多職種の方など 立場の違いから、
どうまとめていいかわからなくなるケア会議。
落ち着いてお一人おひとりに、質問をなげかけ 相手の言葉に耳を傾けていくと、
ご自分の課題に気づき、自らが解決策を示してくれる様になりました。
家庭では、夫や娘に対して怒りを爆発させる事が少しずつ減り、
自分を追い詰め続ける毎日から抜け出していきました。
そしてある日、夫や娘からこんな言葉をかけられました。
「ママ、ご機嫌やね。幸せそうやね。」
その言葉を聞いた時、心からホッとしました。
いつもどこか不機嫌でイライラ。
そんな私が自責と他責のループを抜け出し自分との関係も、
人との関係も穏やかになり始めたのです。
そんな心の土台が整い、 自分の夢や目標を達成する喜びを本当の意味で味わい、
人のやりたい事を心から応援できる心の状態になっていきました。
変化はその先へと波紋の様に広がっていく
私はこれまでの福祉職時代に利用者様、ご家族、福祉職の仲間達から
とても大切なことを教えてもらいました。
それは、
「好き・楽しいこと」
「やってみたいこと」
これを大切にしていると、人は驚くほど力を発揮するという事です。
ハンディキャップがあるから
危険だから、心配だから、
そうやって守ることを優先すると、
人の可能性は少しずつ狭くなっていきます。
そしてこれは、子育てでも同じでした。
娘が起立性調節障害を発症し、
学校に行けなくなり、
普通にこれまでやってきた事ができなくなりました。
実は福祉職時代、起立性調節障害のある女の子を担当していたことがあります。
そのため、娘が同じ診断を受けた時、症状を理解する事はできました。
しかし、我が子のこととなると、
客観性を保つことは、簡単ではありませんでした。
「娘が傷つくのをみたくない。」
「娘に決めさせるのは、酷なのではないか?
親が決めた方が娘を楽にしてやれるのではないか?」
そう思い、先回りして守りたくなることも何度もありました。
それでも福祉職として大切にしていた姿勢、
「娘がやりたい事を応援する。」
という関わりを何とか続けられました。
その結果、娘は病気があっても
北海道へ一人で見ず知らずの人達とキャンプに行くという大冒険にチャレンジしました。
「自分で考えて決める。」
その経験を積み重ねた娘は、
どんな状況でも自分らしく生きる事、自分には乗り越え、
回復する力がある事を実感している様にみえます。
子育てだけでなく、夫婦関係や職場でも、同じことが言えると思っています。
「自分との関係」を見つめ直すことで余白ができると、
相手の好きな事、強みにも目が向く様になります。
そうする事で「相手との関係」も変化し、
未来は少しずつでも拓けていく。
そう信じています。
かつての私のように、
「大切にしたい関係なのに、うまくいかない」
——そんな方と出会うたびに、
心から力になりたいと思っています。
そしてその先には、
あなたの仕事仲間、家族など大切な人にまで、
波紋の様に嬉しい変化が広がっていくことが、
私にとって何よりの喜びです。

coaching office prism 代表
森 ゆきこ
福祉現場で、知的障害・発達障害・精神障害のある方への支援に18年間携わる。
マネージャーとしてチームづくりや人材育成にも取り組む中、自分を追い込み、
心も体も限界を迎え、福祉現場を離れる
ことになる。
その後、福祉現場に復帰。
結婚・出産を経て、子育てが始まる。
2021年〜
メンタルコーチとして独立・起業
個別コーチングセッションを提供
福祉法人へ5年間継続サポート
福祉法人・団体にて研修を実施
認定心理士/社会福祉士
メンタルマネジメントスクール
(旧:平本式)認定講師
アドラー心理学コーチ・カウンセラー
・愛媛県在住
・一児・女の子のママ
